2013年6月19日水曜日

一生モノの映画「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」その1

この映画は、DVDを買って損の無い作品だ。なぜなら、三つの理由で何度も楽しめるからだ。
まず、圧倒的に美しい映像。この映像だけでも、もう一度観たくなる。さらに、驚くべき第二の物語。その意味を確認するために、もう一度じっくりと観直す事になる。そして最後に、自分自身への問い掛けを行ないながら、また観る事になるだろう。それも、歳を重ねる中で何度も…。



ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 [DVD]
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン (2013-06-05)
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【データ】
原題:Life of Pi
原作:『パイの物語』ヤン・マーテル
公開:2012年
制作: アメリカ
監督:アン・リー
主演:イルファーン・カーン、タッブー、レイフ・スポール
時間:127分


【原題】
Life of Pi 『パイの物語』というシンプルで、しかも作品の本質を表した原題だ。しかし日本語版では、「トラと漂流した227日」という言葉が追加された。そのせいか、この映画をアドベンチャーやサバイバル物と勘違いしてしまった。それはそれで、ある意味で効果的なのだが、勘違いした印象で観るのを止めた人も居るかもしれない。そうであるなら、とても勿体無い。


【あらすじ】
主人公パイの両親はインドで動物園を経営していたが、新天地を求めて動物と共に一家でカナダに移住することに。しかし、パイの家族と動物たちを乗せた貨物船は、嵐に合って沈没する。ただ一人助かったパイは、ベンガルトラと一緒に漂流する事になる。そのパイが語る、227日の物語。


【冒頭シーン】
パイがキッチンで、菜食主義の料理を作っている。テーブルには、パイの体験談を聞きに来た作家が座っている。手際良く調理しながら、パイという名前の由来、そしてアダ名に関するエピソードを語る。

パイがテーブルに付くと、作家は訪ねて来た経緯を話した。パイは、「何を信じるかは、自分で決めればいい」と言って、その驚くべき体験を語り始める。


【ラストシーン】
すべてを語り終えてたパイは、作家を夕食に誘う。妻は料理が上手いからと言うと、作家は少し驚いた表情をした。結婚しているのが、意外だったようだ。パイは、猫と二人の子供もいると言った。

「じゃ、ハッピィーエンド?」と、作家が問うと、
「それは、あなた次第だ。物語は今、あなたの手にある」そう、パイは答える。

最後の場面は、一度も振り返えること無くジャングルヘ帰って行く、トラの後姿で終わる。


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